塗装工事でよく言われる【良い業者・悪い業者の見分け方】に「中塗りと上塗りの色を変えて塗る業者に頼みましょう」というものがあります。
実はこの手のもっともらしく聞こえる【良い業者・悪い業者の見分け方】の中には、真に受けてはいけないものもあり、注意も必要です。
そんな例を今回はお伝えします。
わざわざ色を変えなくても塗っている職人が、どこまで塗ったか分からなくなってしまううような事はありません。
また、塗り残しについても事実上心配するような事までには至りません。(塗料は乾燥する事により、塗装直後の色よりも濃いくなります。上塗り塗装時には、同色で施工しても色が薄く違いがはっきり出ますので、塗り残しが起こる事もまずありません)
中塗りと上塗りで違う色で塗るようにしたい2つの理由
実は「違う色で塗る方が良い」と言うのには在庫と管理で2つの理由があります。
① 同じ材料の違う色在庫(残材の塗料)を堂々と塗る事が出来る。
塗料はどの現場でもピッタリ使い切ることが無いので必ず残材が出ますが、その余った塗料を次の現場で塗ろうとしても同じ色という事はまずありません。
そこで、次の現場でその在庫塗料を塗りたいのですが、お客様に見られてしまうと、「何で同じ色を2回塗らないの?」といったクレームになります。
実際は少し違う色で塗っても、仕上げ塗りの段階で透けたりしていなければ問題無いのですが、あらかじめ「別の色を塗った方が良い」という事で、その残材料を正統的に使う事が出来るのです。
② 写真に写らないと現場管理者がちゃんと塗っているか管理が出来ない。
公共工事や大きな工事になると、現場管理のための写真を撮るのが一般的です。
これは各工程を行っている証明写真でもあり、手抜きをしていないか?の確認として撮っています。
その時の写真には、どの場所での作業かが分からなければいけないので、遠目からの写真になります。
アップの写真だと、どの場所の作業か確認が出来ないからです。
つまり、同じ色で塗っていると写真で塗っているのかいないのか分からないから…」という理由で違う色で塗らなければならなくなります。
例えば仕上げ色が【白】だった場合には、下塗り材も白なので写真だと3回とも白いペンキを塗っている写真になってしまい、どの工程か分からなくなります。
そこで中塗りで違う色を塗るのですが、上塗りで白を塗っても透けてしまい上塗りの白をもう1回塗らなければなりません・・・。
つまり、本来の作業上での必要は無いのですが「写真のため」に違う色で塗るのです。
この場合の違う色で塗る理由は、職人が手抜きをしていないか?の確認です。
ただし、写真の場所だけ「やらせ写真的に」ちゃんとした工程で写真を撮っておいて、他の場所は手抜きで1回塗り・・・というような事は誰でも思いつくので、写真で手抜きを管理しようとしても無駄です。
(中には監督もグルになってそういう写真を撮る場合もあるので)
実質的でメリットのある方法
上記の理由や経緯を踏まえ、技昇で現在行っていることをお伝えします。
・中塗りは上塗りと同色(上塗り色)で塗ります。
※当社では、各現場ごとに塗料を必要缶数注文して塗装工事の施工を行っております。
※残材は各現場ごとに廃棄していますので、材料の使いまわしは行っておりません。
ご安心してお問い合わせください。
また、本来の話(あるいは生真面目な視点で考えると)各塗料メーカーでも「中塗りと上塗りは同色2回塗りが基本」となります。
松山市塗装会社 技昇